令和4年12月14日(水)にあま市美和文化会館にて「見つけよう!あま市の支えあい~地域のお宝発表会」を開催し、約80名の方々にご参加いただきました。
第1部では、昨年度のあま市3地区協議体合同交流会に引き続き、今年度もご近所クリエーター酒井保氏に基調講演をしていただき、生活支援体制整備事業の意義や、生活支援コーディネーターの存在について、ユーモアを交えて伝えていただきました。
第2部では、お宝発表会として4つの地域の代表者から活動についての思いや工夫されていることなどを発表していただきました。
第1部:基調講演「むすぶ手・つなぐ手~あなたは、どんな地域(まち)に暮らしたいですか?」
団塊の世代が75歳以上のピークを迎える2025年問題に備えて、【きょういく】と【きょうよう】をキーワードに健康寿命を延ばすために大切なポイントを話していただきました。【きょういく】とは「今日行くところ」、【きょうよう】とは「今日の用事」の意味です。地域の中で自然に行われている茶話会や、趣味の集まり、町内会の活動など、普段皆さんが何気なくされている活動を続けることが大切とお話していただきました。
第2部:お宝発表会
★グラウンドゴルフの仲間(美和)
週5回のグラウンドゴルフは良い運動になり健康につながっています。また、お互いに顔を合わせることで「見守り」「見守られる」活動にもなっています。ゲームの後には喫茶店でのお茶飲み会があり、より親睦を深める機会となっています。
(酒井氏講評)当番など役割があることが【社会参加】となり、うつ病予防効果も高まり、健康寿命を延ばす効果的な活動ですね。
★畑作りのつながり(下田)
同じ畑で野菜作りを3名で行っています。一緒になった時はおしゃべりをしたり、作業の仕方を学びあったり、時にはできたものを分け合い、野菜作りを通し住民同士のつながりができています。
(酒井氏講評)畑以外にも別のつながりがあり、たくさんの関係を持って暮らしぶりを整えることが健康寿命を伸ばすことにつながりますね。
★子どもは地域の宝(上萱津)
区とコミュニティ協議会が子ども会と一緒に「町内会だよりの作成」と「芋ほり」を行っています。
手書きで作成した町内会だよりはとても温かみがあり、絆を深めるきっかけになっています。
芋ほりなど地域の行事では、新たな出会いがあり、地域の方がつながる機会になっています。
(酒井氏講評)子どもたちが地域の中で見守られているという安心感、子どもが参加することでその親たちにも地域活動に関心を持ってもらえるという好循環を生み出している活動ですね。
★e昭和の会(伊福)
老人クラブで麻雀ができる場を立ち上げました。「吸わない、飲まない、賭けない」を約束に男性の集まれる場所になっています。地域にあるグループホームに出向き、ボランティアとして施設利用者と一緒に麻雀をしてみえます。施設と地域との架け橋にもなっています。
(酒井氏講評)地域のサロンなど男性の参加率が低く、男性が集まれる良い活動ですね。麻雀は頭や手先を使いながら、おしゃべりができるため、国も健康維持に推奨していますね。
4地区の取組み紹介後、講師の酒井氏より「フレイル予防には、社会性の維持・適度な運動・会話を伴う食事(お茶とお菓子でも可)が大切です。参加者にはお客さんではなく、役割を持って参加してもらうことも重要です。介護保険等のサービスを利用した途端に、地域のつながりが切れてしまう方がみえます。このつながりを切らずに続けていくことがとても大切です。」と締められました。
令和5年11月29日(水)にあま市美和文化会館にて「広げよう!あま市の支えあい~地域のお宝発表会」を開催し、95名の方々にご参加いただきました。
第1部では、今年度もご近所クリエーター酒井保氏に基調講演をしていただき、生活支援体制整備事業の意義や生活支援コーディネーターの存在について、ユーモアを交えて伝えていただきました。
第2部では、お宝発表会として4つの地域の代表者から活動についての思いや工夫されていることなどを発表していただきました。
第1部:基調講演 つながる喜び・つなげる喜び~つながりから生まれる地域の「お宝」~
団塊の世代が75歳以上のピークを迎える2025年問題に備えて、【つながり】をキーワードに健康寿命を延ばすために大切なポイントを話していただきました。友達とのお茶飲み、散歩、旅行、グラウンドゴルフ、老人クラブや趣味の集まり、町内会の活動など、日常的な「つながり」が健康寿命を延ばすことになる。自分たちの「暮らしぶり」を整え、日々の活動を続けていくことが大切とお話していただきました。
第2部:お宝発表会
★ご近所でおしゃべり会(美和)
友人との立ち話しから介護の悩みなど色々な話しが出て、「身近に集まりやすい場所が必要」と始まった集まりです。月に1回、庭先で手作りのコンロを囲んで、2時間自由に愚痴や悩み事を話してうさばらしをします。みんなが気を遣わないようにお茶の準備もお土産もありません。来たいと思う人が気軽に集まれる場所です。
(酒井氏講評)誰かに決められたわけではなく、自然発生的な「つながり」が健康寿命を延ばすために一番効果的な活動。楽しく過ごせることが長く続けられる秘訣ですね。
★おもちゃ病院(甚目寺)
甚目寺コミュニティ協議会の活動として毎月第1土曜日に甚目寺総合福祉会館で開催。おもちゃ愛好家と修理が好きな人がボランティアで参加しています。子どもたちとの楽しいコミュニケーションを大切にしていて、ある時3歳の子どもから「ありがとう」と大好きな恐竜を描いた手紙をもらったこともあり、嬉しく感じる出来事だったと話しが出ました。これからも地域の一員として子どもたちの成長を支える存在でありたいとおっしゃっていました。
(酒井氏講評)すごく素敵な活動。経済ジャーナリストの勝間和代さんが幸せの定義を「他人のありがとう」と言っている。国も、幸福感が健康寿命を延ばすのではないかと研究している。ぜひ続けてください。
★SK会(下萱津)
子ども会の役員として活動し、意気投合して定期的に集まるようになり今年で38年目になります。昔から気心知れた仲間だからこそ気兼ねなく話ができる。たわいのない話しで始まり、たわいのない話しで終わる。人の悪口を言わないのがルールとのことです。月に1回食事会をして、年に1回旅行に行っています。
(酒井氏講評)年齢を重ねるにつれて「ハレ」が重要。民俗学の言葉で「ハレとケ」がある。ハレは非日常・ケは日常という意味。気心知れた仲間と食事会や旅行に行くなど「ハレ」の日を作り外出することで筋力の維持ができてフレイル予防になる。
★老若男女交流「あそとも」(遠島)
子育て中のママたちが「子どもから高齢者まで多世代が交流できる場を作りたい」と始めたサロンです。サロンで何度も顔を合わせるうち、自然に挨拶が交わされ近所で知り合いが増えました。そうした繋がりから大人が子どもを見守り、子どもが大人に飲食を運ぶなど気にかけあう関係ができています。
(酒井氏講評)向こう三軒両隣という言葉がある。自分が小さいころにはよく使っていた言葉だが、最近はあまり使われなくなった。小さい時に、近所のおじさんやおばさんと遊んでもらえた記憶は大人になっても決して忘れない。頑張って続けてください。
4地区の取組み紹介後、講師の酒井氏より
「生活支援コーディネーターは自治体に配属されている。4つの取り組みを聞いて、自分たちもやっていることがあればぜひ生活支援コーディネーターを活用してください。地域のお宝は、みなさんの暮らしぶりそのものです。みなさんから情報がいただければ生活支援コーディネーターはこれからも地域に出向いていきます。」と締められました。